これから施行される「会社法」、そして勿論「税法」においても資本、資本の部、株の価値
に対して大きな視線が注がれています。しばらくは資本について書いてみたいと思いま
す。
さて周知のように、会計では資本とは資産から負債を差し引いた金額を言います。
つまり資産が100、負債が70の会社において、資本は30というわけです。この場合この会
社が株式を10株発行していれば、1株あたりの資本は3です。これを1株あたりの「解散価
値」と呼びます。会社の価値を知るうえでの1つの目安となります。
さて近年「企業価値」という言葉が使われますがどういうものでしょうか。
株式公開会社では市場で取引される株価が時価そのものであり、その株価に発行株式
数を掛けたものが企業価値といわれるものです。
最近話題のライブドアで見てみると、昨日3月1日の株価は78円でした。発行株式数は
1,049,468千株ですので、818億円がこの会社の企業価値ということになります。ちなみに
事件となる前去年12月20日には794円でしたのでそのときの企業価値は何と8,332億円と
いうことになります。2ヶ月あまりで10分の1以下になったという事です。
ちなみにライブドアの直近の資本は1,238億円でしたので、「解散価値」は117円ということ
になります。
このように会計上の価格と市場価格は大きく違います。諸々の税金は基本的に「市場価
格」で計算します。非公開会社についてはこれから述べていきます。
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